長く人々に読み継がれてきたものの中には、普遍的な人間心理をついたものが多く、言葉づかいや時代背景は別として、現代でもじゅうぶんに通じる考えが多くあったりします。昨今出ている本の中には、古典からの焼き直しであるものも少なくありません。
音楽で古典と言えば、クラシック音楽ですね。クラシック音楽を編曲したジャズがあったり、ポップスがあったりします。
ここでは、オペラについて考えていきましょう。オペラは、音楽や歌唱、演技、美術などが複合的に表現された芸術形式です。オペラを見ることは、単なるエンターテインメント以上の意義を持っています。以下に、人生においてオペラを見る意義をいくつか考察してみましょう。
1.感情や人間ドラマを深く味わうことができる
オペラには、愛や喜び、悲しみなど、人間の根源的な感情が表現されています。そのため、オペラを見ることで、登場人物たちの感情に共感し、自分自身の感情を深く味わい、自分自身と向き合うことができます。
2.様々な文化や時代背景を知ることができる
オペラは、様々な国や時代の物語が舞台化されています。そのため、オペラを見ることで、その時代や文化の背景や特徴を知ることができます。例えば、イタリアオペラは、18世紀から19世紀初頭にかけてのバロックやロココ様式に影響を受け、フランスオペラは、フランスの宮廷音楽の伝統に基づいた作品が多くあります。これらの背景を理解することで、オペラ作品の世界観を深く味わうことができます。
3.音楽や歌唱によって癒やされる
オペラの音楽や歌唱は、美しく優雅であり、魂を癒やす力があります。また、オペラは、物語の展開に合わせて音楽が変化するため、音楽によって、登場人物たちの感情やドラマをより深く味わうことができます。オペラを見ることで、心身ともにリラックスし、癒やされることができます。寝ても良いんです。それだけリラックスできる音楽(エネルギー)ということだから。
4.芸術の鑑賞力が向上する
オペラを見ることは、芸術鑑賞力を向上させるための良い機会です。オペラは、音楽、歌唱、演技、美術など、たくさんの要素から成り立っています。
そのため、オペラを鑑賞することで、それぞれの要素がどのように統合されているか、また、それらがどのように物語や主題に関係しているかを深く考えることが必要です。オペラを鑑賞することで、音楽や歌唱、美術に関する知識を深め、芸術の鑑賞力を向上させることができます。総合芸術と言われるゆえんですね。
5.文化的な教養が得られる
オペラは、そのルーツが西洋文化にあるため、西洋文化の一端を理解することができます。また、オペラは、歴史的背景や社会的問題を取り上げた作品も多くあります。それらを見ることで、歴史や文化、社会について理解を深め、文化的な教養・知識を得ることができます。
以上のように、オペラを見ることは、エンターテインメント以上の意義があります。オペラを鑑賞することで、文化や芸術、人間の感情やドラマについて理解を深め、心身ともにリラックスし、文化的なエンリッチメントを得ることができます。
次回は、オペラ『魔笛』に関して書いていきましょうか。
*YouTubeはオペラ『セルセ』より、オンブラマイフ。